人気企画「ファッション通信簿」では、ストリートからパーティー、レッドカーペットまで、海外セレブたちのファッションを厳しくチェック。A+、A、A-、B+、B、B-、C+、C、C-、D+、D、D-、そしてFAIL(失格)の13段階評価で格付けし、それぞれのファッションポイントを勝手に辛口ジャッジ!
パリ、ミラノ、ロンドンの2020年春夏シーズンのファッション・ウイークから、リタ・オラ(Rita Ora)、イリーナ・シェイク(Irina Shayk)、ナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)、カーディ・B(Cardi B)、ベラ・ハディッド(Bella Hadid)、カイア・ガーバー(Kaia Gerber)、ジジ・ハディッド(Gigi Hadid)、ケイト・モス(Kate Moss)が登場。世界中からファッショニスタたちが集うファッション・ウイーク――コレクション期間中のセレブたちに下された評価とは⁈
リタは全身真っ赤な衣装を着て、学校の演劇発表会で女性版のルシファーを演じている。でも合皮のグローブとベレー帽は素敵だから、欠点はカバーできているか。
パリ・ファッション・ウイークでのリタ・オラ BERETTA / SIMS / SHUTTERSTOCK (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
“90年代のエロい女学生”ファッションはイリーナにとってベストスタイルとは言えないが、コンセプト自体はとても面白い。コンバットブーツと「ヴェルサーチェ(VERSACE)」のハンドバッグの組み合わせが特にいい。
ミラノ・ファッション・ウイークでのイリーナ・シェイク MIMMO CARRIERO / IPA / SHUTTERSTOCK (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
ナオミ・キャンベルはファッションのまとめ方を本当によくわかっている。キラキラしたブラウスからレザーのスカートとステートメントなファインジュエリーに至るまで、本当に素晴らしい。ひとつ気になるのは彼女の「ドリアン・グレイの肖像」の行方だ。(「ドリアン・グレイの肖像」は、老いを恐れる美青年自身は美しい若さを保ち続け、彼の肖像画だけが老いていくというオスカー・ワイルドの長編小説)
ロンドン・ファッション・ウイークでのナオミ・キャンベル BERETTA / SIMS / SHUTTERSTOCK (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
ウィキペディアの“ファッション・ビクティム”についてのページには、これを参考写真として使うべきだ。でも、中身がカーディ・Bだと言われたら納得できる。
パリ・ファッション・ウイークでのカーディ・B BERETTA / SIMS / SHUTTERSTOCK (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
いろいろ盛り込みすぎ。パーム・ビーチ・カントリー・クラブで着るようなジャケットに合わせたペプトビスモル(米国の国民的なピンク色の胃腸薬)みたいなブラウスに、コンバットブーツ、マムジーンズ、ヤンキースのキャップを合わせるなんて場違い感がすごい。ミスマッチの美学はここではうまくいかなかったようだ。
パリ・ファッション・ウイークでのベラ・ハディッド BERETTA / SIMS / SHUTTERSTOCK (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
カイアの年齢にふさわしいファッションだ。ボクシーなブレザーとブラックジーンズに「コンバース(CONVERSE)」のスニーカーを合わせることで、モダンで上品なカッコよさを損なわずにとても親しみやすくキュートな装いに仕上げている。
パリ・ファッション・ウイークでのカイア・ガーバー BERETTA / SIMS / SHUTTERSTOCK (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
プレッピースタイルの再来は間違いないようだ。でも、チェックのブレザーとタートルネックでおばさんっぽく見える。ウエストのボタンが外れているようなデザインのジーンズは壊れているとしか見えない。
パリ・ファッション・ウイークでのジジ・ハディッド BERETTA / SIMS / SHUTTERSTOCK (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
ケイトのこれまでを振り返るとたぶんベストなファッションとは言えないが、彼女は相変わらずクールな女王だし、それを体現もしている。ヒョウ柄のロングドレスはBravo(米国の放送局)に出ている主婦のようだが、ケイトが着ると英国風のカッコよさが光る。